ぜんそく(肺炎)のはなし

私はこれまでに3回、肺炎にかかっている。1度目は、記憶にはないのだが幼少期、時々レントゲンにその名残が映るので、嘘ではないのだろう。

30代の中ごろから咳き込むことが増え、薬を飲んだりステロイドを服用したりと騙し騙し体を動かし続けていた。ある時、授業にも支障がでるようになり、咳が止まらず病院に駆け込んだのが2015年の9月、肺炎だった。入院相当の重症だったが病床が空いておらず、一週間ほど自宅で横になっていた。

3度目は2017年の5月、甲子園のセンバツ出場に伴う取材などで疲労困憊となっていた。ゴールデン・ウィークに体を休めようと温泉につかったのが逆効果だったのか、熱発して呼吸が苦しい状態が再び到来。家の他のものは帰省中だったので、這うようにして一人で急患に赴き、即入院。身の回りのものは近くに住んでいた知人に届けてもらうという体たらく。改めてありがとう、知人。

止むなく、ぜんそくをコントロールするための注射を始めることになる。少しばかり値が張るのだが、背に腹は変えられない。しかし、なかなか寛解には向かわず、一進一退の状態が続く。

ところで、私が注射を始めてから、次々と新しい生物学的製剤が開発された。都度、主治医は丁寧な説明をしてくれながら、新しいモノを提案してくれた。1種類目、2種類目の製剤は発作を完全に抑えるまでにはいかなかったのだが、3種類目の注射が劇的な改善をもたらした。実は自己注射で腹部に針を刺すのだが、私にとって初めは非常なる苦痛だった。苦手意識がもろに出て、誤って自分の指を刺して出血、看護師を呆れさせたりもした。ただ、魔法のごとく発作は止まり、今まで為事を続けることができている。医学の進歩、研究に携わる方々、そして主治医にただ感謝するばかりである(←この記事で一番言いたいのはここだ)。

症状が落ち着いているので、4月末に診察して検査を行った際、数値も良好なので一度デュピクセントの投与を中断してみようとの提案を受けた(経過が思わしくない場合は注射の再開もあるとのこと)。梅雨に入ったこともあってか、ほんの少し咳き込んだり、声がかすれたりすることがあるが、このまま落ち着いてくれたらありがたい。心の調子が悪くなると、暗い思考に支配されることも未だあるのだが、これまで、私を生かしてくれたひとがいることを忘れずにいたい。

 

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