大学入学共通テスト国語 十ヶ条(過去問演習の上に生まれた「虎の巻」)
都度、アップデートを繰り返してきた「センター国語 十ヶ条」。2回実施された「プレテスト」、そして昨年の共通テスト「第一日程」「第二日程」の内容を踏まえて加筆した最新版を以下に記す。本番の試験が始まる直前に見返してもらえたら幸甚である。
※下線部が今回加筆した箇所です。
【大学入学共通テスト国語 十ヶ条】
①傍線部に指示語があったら指示内容を明確にしてから解く。
②傍線は延ばして考える。(主語や目的語などを特定できたり、解答のヒントを見付けたりすることができる)
③傍線部のある言葉が他でも使われていないか探し、視点を飛ばすと、その言葉の傍線部での意味を特定できたり、解答のヒントを見付けたりすることができる。
④注やリード文が解答の大きなヒントになることがある。
⑤接続詞や副詞(例 「確かに~だが、」「つまり」)も利用して文脈を押さえる。また、古文では助詞や助動詞の持つニュアンスにも注意を払いながら解く。
⑥推論などによって導き出される、いわゆる「熟考・評価」的な内容 (語句)が正答選択肢に含まれることが散見され始めている。
⑦解釈の問題は辞書的意味優先。文脈はあとから参考にする。
⑧和歌は分かる(=「言いたいこと」が書かれている)部分を見つけよう。(序詞や掛詞といった修辞技法が使われている可能性も忘れずに)また、引歌を用いた出題の際は、特に本文には用いられていない部分(句)に着目しよう。
⑨文章全体のおおまかな展開を意識しながら読む。(問2や問3でも広い参照範囲を要求している場合がある。順番に解くことに拘泥しすぎない)
⑩困った時は、設問や傍線部、注などをもう一度よく読む。
(おまけ) 所謂「複数テキスト」(含 写真や図表)を参照させる小問が出始めた。 複数のテキストの共通点や相違点を押さえる問、一般論と具体例を往還させる問などが出題されている。ただし、「複数テキスト」の問がすべて思考力・判断力を問うレベルまで達しているかというと、単なる「情報の取り出し」に留まるような問も見られ、ばらつきがある。受験する側としては、作問者の意図を推し量りつつ、解答の手がかりを探していくしかない。