大学入学共通テスト考究 第2回プレ大問5(漢文、覚醒する猿)
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問1 センター試験でも何年かに一度のペースで出題されてきた、所謂「熟語問題」。実は、年によって設問の文言が微妙に異なるから、良く読んでから答えを選ぼう。
問2 訓点及び書き下し文を選ぶ問い。句形としては定番の使役を選ぶもの。「~をして~しむ」となっているのは①と③だけ。あとは、書き下しを眺めながら訳を思い浮かべて、どちらが文脈に合うのかで決定すれば良い。問3・問4も、知識があれば得点できる。第1回プレの解説でも書いたが、共通テストでも知識がアドバンテージを生むのだ。
問3 書き下し文とその解釈を選ぶ問い。傍線部は白文で、自分で訓点を付しながら答えなければならない。この問いの要は、返読文字「所」に「~もの、~こと」といった形式名詞的な働きがあることを知っているか、さらに、文末の「与」が疑問・反語の用法を持っていると知っているか、である。習得を怠りがちな基礎事項まで問われている。頻出の返読文字については受験前に確認されたし。
問4 解釈を押さえる問い。限定形・再読文字の知識が求められる。
問5 複数テキストの問題。【文章Ⅰ】は有名な「朝三暮四」の話を現代語訳で示したものだ。生徒たちの対話文を通して、【文章Ⅰ】と【文章Ⅱ】の共通点・相違点を理解することになる。これは、第1回プレ・漢文の問7も同様の問題だった。この、2つのテキスト間の共通点・相違点を問う問題というのは、出題パターンの一つとなるだろう。
今回のように、難易度やボリュームの観点から考えて、古文・漢文のテキストが現代語訳で示されることはありうると予想する。また、繰り返し述べているように、共通テストは知識「も」重視する。漢文の有名な故事成語については、国語便覧などで事前に眺めておいたほうが良いだろう。